はじめに
日本酒は、日本を代表する伝統的なアルコール飲料であり、その奥深い味わいや豊かな文化が世界中で注目されています。
しかし、「日本酒に興味はあるけど、どこから始めればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、日本酒初心者でもわかりやすく、「日本酒の基本知識や種類」について詳しく解説します。これを読めば、日本酒選びがもっと楽しくなるはずです!
1. 日本酒とは
日本酒は、「米」と「水」を主原料に、麹菌(こうじきん)を用いて発酵させて造られる醸造酒です。
ワインやビールと同じく発酵によって造られるお酒ですが、日本特有の製法や文化が詰まっています。
日本酒の特徴
アルコール度数
一般的なアルコール度数は、14~16%程度です。
味わい
甘口から辛口まで幅広く、フルーティーな香りや米の旨みが特徴です。
飲み方
冷やして飲む「冷酒」、温めて飲む「燗酒」など、温度によって異なる楽しみ方が可能です。
清酒と日本酒の違い
法律上、日本国内で米と水を使って醸造された清酒のみが「日本酒」と呼ばれます。
海外で作られた清酒や輸入米を使ったものは、日本酒とは認められません。
2. 日本酒の製造工程
日本酒は非常に手間のかかる製造工程を経て造られます。その過程には、職人たちの技術と経験が詰まっています。主な工程は以下のとおりです。
製造工程の概要
1, 精米
玄米の外側を削り取り、中心部分だけを使用します。
削る割合(精米歩合)が高いほど、雑味が少なく繊細な味わいになります。
2, 洗米・浸漬(しんせき)
米を洗い、水に浸して適度な水分を吸収させます。
3, 蒸米(むしまい)
米を蒸して柔らかくし、麹菌が働きやすい状態にします。
4, 麹造り
麹菌を蒸米に加え、デンプンを糖分に変える「糖化」を促します。
5, 仕込み(もろみ造り)
麹、水、蒸米をタンクに入れ、酵母による発酵を行います。
この発酵過程では「並行複発酵」という独特な技術が用いられます。
6, 搾り
発酵が終わった「もろみ」を圧搾機で絞り、液体部分が日本酒になります。
7, 火入れ・貯蔵
加熱殺菌後、一定期間貯蔵して熟成させます。
8, 瓶詰め
最終調整後、瓶詰めして出荷されます。
3. 日本酒の種類(特定名称酒)
日本酒は大きく「特定名称酒」と「普通酒」に分類されます。
特定名称酒は、原料や製法に基づいてさらに8種類に分けられ、それぞれ独自の特徴があります。
特定名称酒の種類
1, 純米大吟醸酒
精米歩合:50%以下
特徴:華やかな香りと繊細な味わい。冷やしてワイングラスで飲むと香りが引き立つ。
2, 大吟醸酒
精米歩合:50%以下
特徴:フルーティーで華やかな香り、雑味のないクリアな味わい。冷やして飲むのがおすすめ。
3, 純米吟醸酒
精米歩合:60%以下
特徴:純米大吟醸より少し濃厚だがフルーティーな香りも楽しめる。
4, 吟醸酒
精米歩合:60%以下
特徴:軽快でスッキリした飲み口。冷たい温度で飲むことがおすすめ。
5, 特別純米酒/特別本醸造酒
精米歩合:60%以下または特別な製法
特徴:純米系なら濃厚、本醸造系ならキレのある辛口。
6, 純米酒
精米歩合:70%以下または特別な製法
特徴:米本来の旨みとコクが強く、温度変化で異なる味わいを楽しめる。
7, 本醸造酒
精米歩合:70%以下
特徴:醸造アルコール添加による軽快さとスッキリ感。食中酒として人気。
8, 普通酒(特定名称外)
特徴:日常的に飲まれるリーズナブルなお酒。料理との相性も良好。
さらに、「生酒」「原酒」「古酒」など、製造工程や貯蔵期間によっても分類されます。
4. 日本酒の選び方
初心者でも失敗しないためには、自分好みのお酒を見つけることが重要です。
以下のポイントを参考にしてください。
1, 甘口 or 辛口?
ラベルに記載されている「日本酒度」を確認しましょう。
- プラス値(+):辛口
- マイナス値(ー):甘口
「甘口」「辛口」と記載されている場合があります。甘口はフルーティーで飲みやすく、辛口はスッキリした味わいです。
2, アルコール度数
初心者には14〜15%程度の軽めのお酒がおすすめです。
3, 試飲して選ぶ
酒造・酒屋や日本酒イベントで試飲できる場合、自分の好みに合うものを探しましょう。
5. 日本酒のおいしい飲み方
日本酒は温度によって風味が大きく変化します。以下は代表的な飲み方です。
- 冷や(5〜10℃):フルーティーな「吟醸」系におすすめ
- 常温(20℃前後):「純米」系など濃厚な味わいのお酒に向いてる
- 熱燗(40〜50℃):寒い季節には「純米」系や「本醸造」系がおすすめ
また、和食だけでなくフレンチやチーズ、中華料理とも相性抜群です!
6. 初心者向けおすすめ銘柄
初心者でも楽しめる銘柄をご紹介します。
- 新潟県 「八海山(普通酒)」:淡麗辛口で食中酒としてもぴったりです。
- 新潟県 「上善如水(純米吟醸)」:華やかな香りで軽快な味わいです。
- 兵庫県 「澪 スパークリング(清酒)」:爽快感抜群な微炭酸です。
- 山口県 「獺祭(純米大吟醸45)」:フルーティーで初心者にも飲みやすいです。
まとめ
日本酒はその種類や製法によって無限の楽しみ方があります。
まずは、自分好みの「甘口・辛口」、和食との「ペアリング」などから試してみてください。
そして、日本文化そのものとも言える日本酒を通じて、その奥深さと魅力をぜひ体験してください!
次回の記事では、「初心者におすすめの日本酒10選」をご紹介しますのでお楽しみに!
コメント